上野動物園が意味が全くわからないのですが予定通り閉まっていたので、
近くの国立西洋美術館でレンブラント展(上野では6/12(日)まで)を見てきました。
キャッチコピー通り、光の使い方と陰影へのこだわりが強く感じられる作品で一杯でした。
混み具合についてですが、
月曜日はかなり空いていて、好きな絵を好きなだけ眺めることができました。
和紙刷り版画と西洋紙刷り版画の対比がなされているコーナーもありました。
明暗を表現するには、白を基調とする西洋紙よりも
少しピンクがかった象牙色の和紙の方がよいということで
レンブラントは和紙にこだわったそうです。
確かに和紙刷りのものの方が明暗がくっきり表現されているように感じました。
絵のモチーフに関しては、
『あれ?このおじさんさっき別の絵でも見たような…?』
と誰もが思うほど多くの作品に登場する人物がいました。
レンブラント・ファン・レインその人です。
・・・・・・レンブラント自分大好きだな!
ここまで自画像が多いとむしろすがすがしい気持ちになります。
あと、どうでもいいことかもしれませんが、張ってあった年表に
「内縁の妻ヘールトヘとの関係悪化。裁判沙汰になる。」
と書いてありました。この文言を付け加えたのが誰なのか気になります。
以下、特に気に入った作品です。公式サイトに作品紹介があるものにはリンクを張りました。
他にも「アトリエの画家」「陰のかかる自画像」など、
いいなーと思った作品が沢山あったのですが、
印象が薄れかけているものは削って、覚えているものだけに絞ります。
①トビトとハンナ
窓からの日差しと室内の暖炉。
違う明るさを持つ二つの光源とそれによってできる陰影。
教えてもらっても自分には絶対表現できません。
②金を量る人
エッチング。モノトーンなのになぜか色鮮やかに感じられます。
さすがレンブラント・ファン・レイン。
「光の画家」とか「光と影の魔術師」とか呼ばれるだけのことはあります。
自分も一度でいいからイトウ・ゲン・レインとか呼ばれてみたいものです。
③3本の木 http://www.ntv.co.jp/rembrandt/works/works15.html
レンブラントの風景版画の代表作だそうです。
館内にはもっと詳しい解説があるのですが、それによると、
この絵のモチーフには色々な意味が隠されているとのことでした。
ヴァニタスとかもそうですね。
爛熟した果物が「加齢」や「衰退」を意味したり、
一瞬で音が消える楽器は「人生が刹那的であること」を暗示したり。
そのままでも『いい作品だなー』と思えるのに、
解説を読んだ後に違う見方もできるので、
二度味わえてお得でした。
たとえるならラーメンカレーセットみたいな感じです。
④音楽を奏でる人々 http://www.ntv.co.jp/rembrandt/works/works3.html
使い込まれた楽譜のよれ、スカートのしわなど、
細かいところにも綺麗に光と影が表現されていました。
⑤エッケ・ホモ(民衆に晒されるキリスト) http://www.ntv.co.jp/rembrandt/works/works8.html
この版画には8つのステート(原版を修正することで生じる画の変更の段階)があり、
変更前のものと変更後のものが並べて展示されていました。
第6ステートでかなり大幅な構図変更がなされていて、
手前にいた群衆がそっくりいなくなっています。びっくりです。
⑥ヘンドリッキエ・ストッフェルス http://www.ntv.co.jp/rembrandt/works/works10.html
モデルとなったレンブラントの2番目の内縁の妻の名前が
そのまま絵のタイトルになっています。
この絵に一番惹きつけられました。帰り際にポストカード(100円)を買いました。
ヘールトヘ(一番目の内縁の妻)との裁判沙汰は、
レンブラントがこのヘンドリッキエを新たに雇い、
愛人にしたことが原因とのことです。
ちなみに、ヘールトヘもヘンドリッキエもレンブラントが雇ったメイドでした。
きっとメイド間で
「何よこの泥棒ネコ!」
「うるさいわねこの雌ブタ!」
みたいな応酬があったのでしょう。素敵です。
そんな中、鏡を見てもくもくと自画像を描いているレンブラント。
シュールです。さすがだとしか言いようがありません。
これ俺も行ったよ。
源さんはパンダとデリー狙いでついでにレンブラントでしょ?
俺はレンブラント狙いでついでにデリーだから。
勿論パンダはスルーね。
ってゆーかそれが普通だと思うのだが…。
しかし日本の美術館てどうしてこんなに混んでんのか…。
たまにゃーガラガラゆったりでのんびり見たいんだけどな~
なぜついでにデリーに行ったことまでわかるのでしょうかw
そうです。その後不忍池にそって御徒町まで歩いて、
デリーでカシミールプレミアムを食べました。
これまでは薩摩赤鶏を使っていましたが、
今は牛ほほ肉でも食べられるようになっています。
でもコルマポーク(ホット)が一番好きです。
混んでそうな時には最初から行かないので、
日本の美術館が混んでいるという印象はあまりないですね…。